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株式売却(株式譲渡)を考えるなら検討すべき4つの問題とは|税金についても解説


公開日:2021年6月18日  最終更新日:2021年6月18日

株式売却を検討する際は、税務や債務保証など複数の問題について考える必要があります。株式売却の成功には、複数のハードルをクリアすることが必要です。この記事では、株式売却を検討する際に一緒に考えたい4つの問題と、確認しておきたい税金について詳しくご紹介します。

株式売却とは

株式売却(株式譲渡)(注1)は、事業譲渡や会社分割などと同じくM&Aの手法の1つです。株式会社の株式を第三者に譲渡することで会社の経営権(注2)を承継させます。株式売却を実行するには、いくつかの問題をクリアする必要があるため、予め確認しておきましょう。

今回は、株式売却を検討する際に解消したい4つの問題と、関連する税金に関して詳しくご紹介します。

(注1)本稿における「株式売却」は「株式譲渡」と同義の概念ですが、オーナー経営者による事業承継という文脈に鑑み、「株式売却」と表現しています。

(注2)株式譲渡は必ずしも代表取締役の地位の移動をもたらすものではありません。ただし、わが国の中小企業の大部分を占めるオーナー企業において株式会社の所有者と経営者は一致している場合が多いため、本稿では株式譲渡により所有権のみならず経営権も移転するものとして取り扱います。

株式売却の定義

株式売却とは、譲渡側と譲受側の双方の合意を持って、会社の株式を譲受側に譲渡することで会社の経営権を承継させる手続きです。株式譲渡契約書を締結し、株式の対価を受け取ったうえで株主名簿を書き換えれば完了します。事業譲渡のような他のM&Aと比べて手続きが簡便なことが主なメリットです。

ほとんどのケースにおいて、譲渡側の経営者は、譲渡株式の対価として現金を取得できます。また、株主が交代するものの、会社の事業は譲受側によって存続されるケースがほとんどです。そのため、従業員の雇用を守りつつも第一線から退きたい経営者にとって有力な選択肢と言えます。

譲受側にとっても、事業譲渡等と比較して簡便に手続きを進められる株式譲渡のメリットは大きいといえます。しかし、会社の資産・負債だけではなく契約関係まで承継されるため、簿外債務を承継してしまう等のリスクを伴います。

株式売却するときに知っておきたい税金のこと

株式売却で利益を得た場合は、税金の支払いが必要です。売却益に適用される税率や計算方法について詳しくご紹介します。

売却益に適用される税率について

株式譲渡で得た売却益に課せられる税金は、法人株主と個人株主で異なります。

法人が株式を売却して利益を得た際は、売却益に対して法人税等が課税されます。法人税等には、法人税と地方法人税、法人住民税 、法人事業税が含まれ、それらを加味した実効税率はおおよそ30~35%前後です。

一方、個人株主が株式を売却した際に得た利益に対しては、所得税がかかります。非上場株式の場合にかかる税率は20.315%(所得税15%×復興特別所得税102.1%+住民税5%)です。

株式を売却したときは確定申告が必要になる

個人が株式を売却したときは、確定申告が必要です。まずは、税金計算に必要な譲渡所得の計算式をご紹介します。

譲渡代金 – (取得額 + 譲渡経費)

上記のうち、譲渡経費はアドバイザリー会社や仲介会社などに支払った手数料のことです。

取得額は、株式を最初に取得した際にかかった費用のことです。もし、株式の取得価額が不明な場合には、個人株主のケースのみ売却代金の5%を取得額として計上できます。

個人株主の場合は、クロージング日が属する年の翌年2月16日~3月15日の間に確定申告をします。課税方式は申告分離課税で、他の非公開株式の株式を譲渡して損失が生じている場合は通算できます。

売却損については、他の一般株式などの売却益と相殺できます。ただし、その後は他の所得との損益通算はできません。

株式売却を考えるなら検討すべき4つの問題

株主売却を成功させるには、4つの問題を解消する必要があります。それぞれの問題について詳しくご紹介します。

1:後継者の指名・育成に関する問題

帝国データバンクによると、後継者不在率は2019年で65.2%です。また、日本政策金融公庫によると、廃業を予定している企業(60歳以上の経営者)のうち、廃業理由を「後継者難」とする企業は約3割に迫っています。後継者は、従業員や親族などから選定することが一般的ですが、経営者の適正がある人物が見つかるとは限りません。

また、後継者になることを本人が望まないケースもあります。さらに、後継者が見つかったとしても、育成の途中で本人のモチベーションが低下したり、現経営者の急病で未熟なまま経営者に就任したりするリスクがあるのです。

このような後継者問題を解決できる方法の1つが株式売却です。 株式売却で他社に経営権を承継させると、基本的には経営者は交代になります。そのため、後継者不足が原因で廃業する事態を免れることができます。

出典:全国・後継者不在企業動向調査(2019年)|帝国データバンク

2:税務上の問題

税務上の時価と取引価額に差がある場合、税務上の問題が生じます。譲渡側・譲受側それぞれ個人・法人に分けてご紹介します。

(1)譲渡側が個人

譲渡側が個人で、時価を上回る取引価額で株式売却した場合は、その差額に対して所得税が課されます。なお、時価を著しく下回る取引価額で株式売却した場合は、みなし譲渡に該当し、時価で譲渡したものとして譲渡益を計算する場合があります。

(2)譲受側が個人

個人が株式を譲受した場合、原則として課税関係は生じません。ただし、時価を著しく下回る取引価額で株式を譲り受けた場合は、みなし贈与(譲渡側が個人の場合)または低額譲渡として取り扱われ、時価と取得価額との差額に対して贈与税又は所得税が課税されることがあります。

(3)譲渡側が法人

法人が時価を上回る取引価額で株式を売却した場合、譲受側が個人・法人いずれの場合もその差額は売却益として課税所得を構成します。なお、時価を下回る取引価額で株式を売却した場合は、売却価額と時価との差額が寄付金として取り扱われます。

(4)譲受側が法人

法人が株式を取得した場合、原則として課税関係は生じません。なお、法人が時価を上回る価額で株式を取得した場合、時価と取得価額の差額は賞与、給与、退職金の支払い(譲受側が役員等の個人場合)、あるいは寄付金(譲受側が法人の場合)として扱われます。反対に、時価を下回る取引価額で株式を譲受した場合は、時価と取得価額の差額は受贈益(譲渡側が個人・法人を問わない)として課税されます。

3:債務保証の問題

多くの中小企業は、経営者個人が法人の借入金の連帯保証人になっています。これを個人保証といい、株式売却の際に問題になる場合があります。 株式売却の際は、譲受先に連帯保証や担保の提供が切り替わることが一般的です。

ただし、自動で切り替わるわけではなく、譲受企業との交渉が必要なため、条件交渉のテーマの1つとしておくことが大切です。

譲受側が承諾した場合は、「譲受側が譲渡側の連帯保証および担保提供の解除に責任を持つ」といった条項を設けてください。

4:取締役会の問題

株式売却において、譲渡制限株式を売却する際は、会社の承認を得る必要があります。 原則として、取締役会を設置している場合は取締役会の承認、取締役会を設置していない場合は株主総会の承認が必要です。ただし、代表取締役や取締役などの承認を必要とすることも可能です。

これらの承認を得ない限り、株式売却をしても効力は生じません。取締役会の承認が必要な場合、複数人の取締役の中で意見が割れ、株式売却ができなくなる場合があります。そのようなリスクを回避するため、株式売却を検討する場合には関係者ときちんと協議し、理解を得るようにしましょう。

非上場株式を売却するときの注意点

非上場企業が株式売却する場合は、譲受側と譲渡側の株主間での取引となります。 譲渡側の株主が多数存在する場合、譲受側は多くの株主との間で手続きを実行する必要があるため、経営権を得るのに必要な株式数を取得することが難しくなる恐れがあります。

現実的に株式売却が可能かどうかを踏まえ、株式売却を検討しましょう。

株式を売却するときは税金や債務保証なども考える必要がある

株式売却の際は、税務上の問題や債務保証の問題などをクリアする必要があります。適切な税務処理、債務保証の切り替えに必要な交渉など、問題を解消するために必要な行動を取ることが大切です。

株式売却で会社の経営権を第三者に譲渡することで、経営者は創業者利益を得られます。新たに会社を立ち上げたり老後資金にしたり、さまざまな選択肢があります。

株式売却を検討している方は、M&Aのマッチングプラットフォームに登録してみたり、信頼できるM&Aアドバイザーに相談しましょう。

                   

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