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スタートアップ経営者が明かす「PMI」と「M&A EXITの注意点」とは?


公開日:2021年7月14日  最終更新日:2021年7月14日

スタートアップやM&A界隈で活躍されている方々をゲストとしてお招きし、当社代表・及川との対談動画を配信している「及チューブ」。今回は「スタートアップのM&A」をテーマにOurPhoto株式会社の創業者である平野 歩氏をゲストにお迎えしました。

2015年にOurPhotoを創業した平野氏は、数々の資本業務提携を経験した後、株式会社うるるへ売却。M&A Exit経験者として語られた「資金調達とM&Aでのバリュエーションのギャップ」「売却にあたっての既存株主への説明」「グループイン後の心境」など、そのリアルな心境が好評だったため、その模様を前編と後編に分けてお伝えします。

■ゲスト:平野 歩氏(OurPhoto株式会社 代表取締役)

大日本印刷にてクライアントの販促支援・経営企画、米国サンフランシスコで新規事業立ち上げのリーダーを経験したのち、2015年6月に「新しい写真文化を作る」をビジョンに、OurPhoto株式会社を起業。2020年12月、「えんフォト」を運営する株式会社うるるに売却。第3回Globis Venture Challenge優秀賞。

OurPhoto株式会社 概要

日常の貴重な瞬間を撮影する「カジュアルフォト」を希望する依頼者と、写真を撮る機会を探しているフォトグラファーをダイレクトにつなげる出張撮影マッチングサイトを運営。

■ホスト:及川 厚博(株式会社M&Aクラウド 代表取締役CEO)

2011年在学中にマクロパスを創業し、オフショアでの受託開発事業を4年で年商数億円規模まで成長。事業売却をした際に、企業価値の算定と買い手探しには大きく悩まされた。これらの課題をテクノロジーの力で解決したい想いから、M&Aクラウドを設立。

事業シナジーがあれば資本業務提携先とのつながりは消えない

及川:グループインされて1~2カ月が経ったと思うんですが、実際にPMIがスタートしてみて心境いかがですか?

PMIは人の心が一緒にならないとうまくいかない

平野:弊社のカルチャーも大切にして、PMIを進めていただいているな、という印象です。やっぱり、会社・サービスは人が作るものなので、人の心が一緒にならないとうまくいかないと思うんですけど、そのあたりはいろいろケアをしていただいています。

会社を売った側からすると、PMIに対して興味もあったんです。『会社を買った先がどういう形で経営をやっていくのか』『どういうふうに事業を運営するのか』売る側として、とても経験してみたかったことでした。「こういうふうにやっていくんだな」と日々、学習しています。

及川:毎週ミーティングして、壁打ちしているような感じですか?

平野:そうですね、コミュニケーションツールとしてはオフラインよりもオンラインで最初に地盤を固めています。これまで使っていたSlackのなかに少しずつ入ってくるという形で、とても良いやり方だと思っています。逆にこれがメールベースや、職場ベースだったらなかなか難しいんじゃないかな、と。

及川:グループイン後、今まで資本業務提携してきた会社との取引や、つながりは維持されているんですか?

平野:どの会社にも説明をしていて、特に株主、「キヤノン」さんとかは弊社と大きな事業シナジーがあったので、しっかり話をして。今回の件で取引が終了ということは一切ないです。

及川:事業が伸びればお互いの業務提携上で発生する利益が伸びるから、むしろ送り出す、みたいな感じですかね?

平野:事業・サービスが伸びていくことが、ビジネス上は大事なので。会社が変わるというのはあくまでオーナーが変わるだけであって、取引先からすると会社が大きくなるほうがいいですよね。

サービスを大きくするためにスタートアップM&Aは有効だった

及川:株主に対しても、丁寧に話をして納得してもらった感じですか?

平野:そうですね。会社を売る前の話ですけど、やっぱり株主への説明はコストのかかる。ただ、これまでの関係性とか信頼関係があると、最終的には「平野さんがそう言うならば分かりました」という感じで、大きい揉めごともなく、全株主から合意をいただきました。でも説明は大変でした。正直なところ。

M&A EXITするときのコツと注意点

及川:M&Aクラウドでは、事業会社からの調達もフォローしています。「OurPhoto」さんは事業会社の株主を中心に今まで資本政策をやってこられて、今回はM&Aという形ですよね。事業会社の株主がいるなかで、M&A EXITするときのコツとか注意点があればお聞きしたいと思います。

平野:そこはやっぱり難しいですね。弊社だと「キヤノンマーケティングジャパン」と「学研プラス」。「学研」はカメラ雑誌を持っているので、事業親和性があるということで出資してもらっていました。事業会社の思惑としてはIPO、もしくは自社がM&Aする形を考えているところも多いかと思うんですけれど、やはり会社が伸びるところ、サービスが伸びるところに関して目線が合うかどうかだと思います。

今回のM&Aを通じて、もっと「OurPhoto」が大きくなっていく、もっとカメラマン・フォトグラファーが増えていく、という未来が描けるのであれば、これまで出資してくれていた事業会社も納得してくれるだろうと思います。

そのあたりは事業シナジーがなく、本当に時価総額ベースで話している場合だと、なかなか難しいのかもしれません。及川:事業会社が株主の場合、「売ります」と言うと、「いやいや、自分たちが買います」という話になり、そこでビッドになるみたいな話も聞くんですけど。

平野:そういう話は聞きます。出資の際でも、「競合他社からの出資は受けないでくれ」みたいなこともあるので。相手が事業会社の場合、そういう制約はありますね。

及川:嬉しくもありますよね。

平野:ビッドに関しては、そういう比較対象があるということで交渉力は強くなるのかな、と思いますね。このあたり自社の話は言えないですけれども(笑)。

M&Aは、スタートアップ起業家のキャリア支援みたいなもの

平野:M&Aをするにあたって、事業の話と会社価値、つまり金銭の話は、全く違うと思うんです。金銭の話は、どちらかと言うとキャピタルゲインだとか、会社の時価総額の話だと思うんですけど、その折り合いをどうつけるかというのは起業家マインドで難しいところかな。

たとえば、事業をこの会社に買ってもらうことによって、確実に伸びていくだろうとか、経営力が強くなって、もっと事業のアクセルを踏んでいけるというM&Aもたくさんあると思います。ただ、それと金銭面が折り合わなくて、結局ディールが流れちゃう。逆に、金銭面だけ折り合ったけれども、全然シナジーがなくて事業が伸びないというケースもありますよね。ここもM&Aの難しいところなんだろうなと思っているところです。

及川:僕たちも「UPDATE M&A」で言っているのは、M&Aはスタートアップのキャリア支援、というか経営者のキャリア支援なんですよね。結局、経営者がどういう起業家人生を歩みたいか。そこに資本の理屈が絡んできたり、ステークホルダーの意向が絡んできたり。

僕自身の体験でも、会社を譲渡したときに「ロックアップ3年やったら、株価2倍にします」という話があったんです。実際には、僕はロックアップなしで引き継ぎをちょっとやったくらいなんですけど。当時、他のことをすごくしたかったので。

でも、相手側としては僕が伸ばしてきた功績が欲しくて、「うちと一緒にやってくれよ」というので交渉になった。そういう究極の選択がM&Aでは多いですよね。

平野:ありますよね。今、周りの起業家を見ていても、「IPOしたい」「ずっとこの事業をやりたい」という人と、「いいサービスをどんどん作っていきたい」という人がいます。

後者の場合は、会社の社長や代表取締役よりも、サービスオーナーをやりたい人であれば、会社の枠組みにこだわらなくてもいいんじゃないか。M&Aというのは一つの選択肢であって、会社・サービスが伸びていくんだったら、その手段を使っていけばいいんじゃないかと思っています。

及川:僕も、起業家がいきいき活躍できる状態が、日本にとっても、その人にとってもいいと思っています。ただ、普通の中途の転職と違って、経営者の場合に難しくなるのは、そこに資本が乗ってくるので、所有と経営が分離してないというか。そこはいろいろややこしさが出る難しいポイントですが、僕らとしても何かやっていきたいと思っています。

1回の起業よりも2回、3回。成功する起業家はステップを踏む

平野:キャリアという話も大事ですよね。この先どういう起業家人生を歩みたいのか、にもつながってくると思うんです。1回目よりも2回目の方がうまくいくだろうし、2回目よりも3回目、4回目の方がうまくいくと思います。ユニコーンみたいなすごい会社は、何回か起業家してる人たちが代表だったりするので、やっぱり起業家にもステップがあるんだな、一概に起業家といっても全然レベル感が違うんだなというのは起業してみて分かったところです。

及川:僕は起業家マニアなので、調べていくといろんなパターンがありました。「Yahoo!」なんかも、なんだかんだ会社売った方たちが経営陣ですからね。ああいうキャリアもありますし。

最近だと売った後、エンジェル投資家になるパターンもありますし、バンバン起業するパターンもある。「Game8」の西尾君みたいにグノシーに売った後に、グノシーの執行役員になり、本体の経営をやるパターンもあったり。売却後の道にもかなりバラエティがあるので、そこがもっとオープンになっていくといいと思います。今はIPO一本足打法みたいな感じなので。

平野:もっとM&Aの裾野が広がっていけば、いろんなキャリア形成ができるんじゃないかと思いますね。

及川:とはいえ、株主をどうするかという話も出てくるので。投資家からすると、やっぱりIPOが儲かるので、そこが難しいポイントですね。

及川:最後は平野さんの今後のビジョンを語ってもらって締めましょうか。

平野:やっぱりサービスを大きくしたいというのが一番ですね。「OurPhoto」というものを0から1作ってきて、1から10をどう作るかというフェーズになったときに、自分たちで大きくするか、もしくはM&Aという手段をとるのか。選択肢はいくつもあったと思いますが、サービスを大きくしていくためにM&Aというのは有効だなと思っています。世の中にとって価値のある、人が幸せになるサービスを作りたいと思っていますので、この経験を今の事業にも、そして新しい事業にも生かしていきたいと思います。

及川:ありがとうございました。

                   

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