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合併と買収の違いは?合併・買収に使う各手法の特徴と、メリット・デメリットを解説


公開日:2021年7月22日  最終更新日:2021年7月22日

経営戦略としてM&A(Mergers and Acquisitions・企業の合併と買収)を検討する場合、合併・買収の様々な手法を理解するとともに、M&Aを実施するメリット、デメリットについても把握することが重要です。この記事では、M&Aを実施するかどうかを判断したり、実施する場合に自社の目的に適った手法を検討するうえで役立つ内容を記載しています。

M&Aの合併と買収とは

合併(Merger)と買収(Acquisition)を総称してM&Aといい、企業の変革や成長のため、他の会社または事業に関する支配権を獲得し、その経営資源の取り込みが行われます。

合併とは、契約によって複数の会社を1つの会社に統合するM&Aの手法のことです。

買収とは、1つの会社が他の会社から事業や株式を買い取って、経営権を取得するM&Aの手法です。

合併と買収の違い

合併と買収の大きな違いは、合併では「法人格の消滅」を伴う会社が発生しますが、買収ではそういったことがありません。

例を挙げると、株式譲渡で会社を全て買収された場合でも、株主が変わるだけで法人格が消滅することはありません。

合併の2つの手法

合併は、契約で複数の会社を統合することですが、どの様に法人格が統合されるかによって、「吸収合併」と「新設合併」の2つの手法に分かれます。それぞれについて紹介します。

吸収合併

「吸収合併」とは、会社が他の会社とする合併であって、合併により消滅する会社(消滅会社)の権利義務の全部を、合併後に存続する会社(存続会社)に承継させるものをいいます。

新設合併

「新設合併」は、は2つ以上の会社がする合併であって、合併により消滅する会社の権利義務の全部を、合併により設立する会社(新設会社)に承継させるものをいいます。

つまり、合併する全ての当事会社が消滅して、消滅会社の全ての資産負債を新たに設立する会社に包括承継させることにより法人格が統合される合併の手法です。

新設合併で設立される会社は法律上「新たに誕生した会社」なので、事業上必要なライセンス(許認可)を新たに取得する必要がある等、事務が煩雑でコストも掛かるため、一般的には吸収合併の手法が用いられます。

買収の3つの手法

買収とは、1つの会社が他社から事業や会社を買い取り、経営権を取得することですが、代表的な手法としては株式譲渡、事業譲渡、会社分割が挙げられます。

株式譲渡

株式譲渡とは発行済の自社株を相手の会社に譲渡する買収の手段です。

買い手企業が株式譲渡による買収を行う場合、対象会社の発行済株式数の50%を越える株式を取得して経営権を取得することを目的とすることが一般的です。この場合、変動するのは株主のみであり買収対象会社は存続するため、社内の人材やノウハウ、施設を含む対象会社の権利義務は引き続き対象会社が保有することとなります。

参考記事:株式売却(株式譲渡)を考えるなら検討すべき4つの問題とは|税金についても解説|M&A to Z

事業譲渡

事業譲渡とは、会社法及び最高裁判例によれば「一定の営業目的のため組織化され、有機的一体として機能する財産の全部又は重要な一部を譲渡し、これによって、譲渡会社がその財産によって営んでいた事業的活動の全部又は重要な一部を譲受人に受け継がせ、譲渡会社がその譲渡の限度に応じ法律上当然に競業避止義務を負う結果を伴うもの」を言います。

わかりやすく言い換えると、事業譲渡は会社が保有する事業の一部または全部を第三者に譲渡するM&Aの手法です。事業譲渡では、譲渡対象となる事業及びそれに関連する資産、負債や権利義務を個別に指定し「何を承継するか」を選べる点に特徴があります。

したがって、買い手にとっては自社が識別したリスクにもとづいて必要な事業だけを取得することができます。

他方で、承継する事業およびそれに係る資産や権利義務の選別に時間を要するほか、譲受には個別に手続が必要となる等、株式譲渡に比べて煩雑な作業が必要となります。

参考記事:株式譲渡と事業譲渡の違いを比較!選択すべき基準も解説|M&A to Z

会社分割

会社分割は、「株式会社又は合同会社が、その事業に関して有する権利義務の全部また一部を、分割後他の会社(承継会社)又は分割により設立する会社(設立会社)に承継させることを目的とする会社の行為」を指します。

わかりやすく言い換えると、ある会社の一部または全部を別の会社に切り出して承継させる組織再編の手段です。事業を第三者に売却する事業譲渡とは異なります。

切り出した事業に関して有する権利義務の全部または一部が原則として包括的に承継されますが、会社分割は労働契約承継法の適用を受けるため、同法に基づき異議申し立てを行った労働者は引き続き分割会社に所属することとなります。

会社分割は、事業が肥大化してしまった場合や、複数の事業を営む中で得意分野に特化するために会社のスリム化を図ることを目的に利用されることがあります。

参考記事:事業譲渡と会社分割の違い|事業譲渡と会社分割のメリット・デメリット|M&A to Z

合併・買収のメリット

M&Aを実施することにより得られるメリットは複数考えられるなか、会社が置かれたそれぞれの状況の改善に必要なものを見極め、その実現のために、様々なM&Aの手法の中から適切な手段を選択することが重要になってきます。

出典:中小企業白書2018「第6章 M&Aを中心とする事業再編・統合を通じた労働生産性の向上」|中小企業庁

1:事業シナジーの獲得

同種事業または異種事業を展開している個別の企業が統合されたり、事業が融合したりすることで、人材や技術・ノウハウの相互活用によりスピーディーかつ付加価値の高い新製品の開発・ラインナップ充実の実現が可能です。

また、垂直統合による製造、流通並びに販売まで一貫した体制の構築等、相互補完できます。これらによって事業シナジーを獲得できることがメリットです。

2:スケールメリット

2つ目のメリットは、同一事業を行う複数の会社や事業が一つに統合されることにより、スケールメリットが働くことです。

具体的には、生産量の増加に伴う製品当たり固定費の削減、マーケット・シェア拡大に伴う業界内での優先的地位の獲得、知名度やブランド力の向上、優秀な人材の獲得などが期待できます。

3:重複する管理コストの削減

3つ目のメリットとして、複数の会社や事業が一体化して、取引量が増大することにより、仕入先に対する交渉力が上昇することが期待できます。これにより、大量の原材料を仕入れる代わりに仕入単価の引き下げを実現できる(ボリュームディスカウント)かもしれません。

また、それぞれの会社が有する管理部門や施設等重複する部分の整理・統合によるコスト削減と効率化等も期待できます。

4:一から事業を起ち上げる費用と時間を節約

4つ目のメリットとして、市場の変化や新規需要への対応のため新たな分野への参入にあたり、既に実績のある会社や事業の全部または一部を統合したり買収したりすることによって、リスクや投資を抑えられます。

また、マーケティング、技術開発、従業員の教育などに要する時間を短縮できます。そのため、スピーディーに事業を軌道に乗せることが可能となります。

合併・買収のデメリット

多くのメリットを享受できるM&Aも、統合前に十分な検討を行わないと不測のリスクを負う可能性もあります。デュー・ディリジェンス(DD)での訴訟リスクや簿外債務の見逃しは、統合後の将来大きな損失や企業価値を損なう可能性もあります。

また、デュー・ディリジェンスでは問題が識別されなくても、M&Aの成立後に問題が顕在化するデメリットもあります。

参考記事:M&Aのデューデリジェンスとは?7種のDDで売り手企業に求められる準備と注意点|M&A to Z

1:収益圧迫リスク

実施後のデメリットの1つは、買い手が支払う対価と受け入れる対象会社の純資産額との差額として計上される「のれん」を毎期定額償却する必要があることです。

対価が大きい程多額の「のれん」が計上される可能性があることから、毎期の償却額も多額となるおそれがあり、M&A後の業績に影響を及ぼしかねません。

さらに、当初期待して高額な対価を支払ったものの、期待していた程の収益があがらず、将来的に十分なキャッシュを回収できないと判断される場合には、「のれん」の減損が必要となり、追加的な損失が発生します。

2:PMI(事業・組織・機能の統合)の手間とコスト

デメリットの2つ目は、複数の会社や事業を一つに統合する作業(PMI:Post Merger Integration)に多大な時間と労力を要することです。

PMIは、会社の戦略、情報システム、営業方法や人事評価制度等組織運営に必要な多岐な機能にわたるものであり、それまで別々の存在であった企業や事業の様々な要素を結合し、機能させることを目的とする業務を遂行し、新たな価値を創出する業務です。

他方で、それまでの日々の業務にPMI業務が加わることで社員の負担が増える一方、それまで馴染んだ文化の違いから交じり合い難く、PMIを順調に進めるのは困難な過程です。

PMIがうまくいかない場合、期待していたシナジーが得られないだけではなく、中核人材の流失、システム統合の失敗等から市場競争力が損なわれ、却って業績の悪化を招く等の可能性があります。

出典: 経営統合 ─ Post Merger Integration(PMI)|PwC’s View

参考記事:PMIとは?PMIの目的や統合領域、実施のポイント、効果やメリットを紹介|M&A to Z

手法ごとの違いを理解し、目的にあった選択をしよう

多様な合併・買収のなかでどの手法を用いるかによって、その効果や手続の煩雑さ等には違いがあります。

それぞれの手法の利点とリスクを理解したうえで、自社の目的に適うM&Aの方法を総合的に判断し、選択することが必要となってきます。

そのため基本的な知識を身に付けた上で、まずは専門家に相談してみることがおすすめです。

M&Aのマッチングプラットフォーム「M&Aクラウド」では、買収をしたい企業が、欲しい企業・事業の要件を記事として公開中です。買収先の企業を手軽に探すことができるほか、M&Aアドバイザーに自社にとって適切なM&Aのありかたを無料相談することも可能です。お気軽にご相談ください。


                   

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