content_pasteM&A考察

メディアドゥ、ウェブブラウザ開発ベンチャーLunascapeを3.75億円で買収


ITベンチャーM&A

2017年4月6日、電子書籍事業を運営するメディアドゥは3.75億円で、2005 年「ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、国産ブラウザベンチャーのLunascape社を100%子会社化したと発表した。

メディアドゥの買収目的

今回の Lunascape の子会社化は、『電子書籍×ブラウザ』によって、読者の電子書籍での読書インフラ環境、及び出版コンテンツのデジタル流通をさらに一歩前に進めるための大きなチャレンジとなる。国際的な電子出版の動向としても、「パッケージとオンラインの融合」が起こってくることが予想されており、今後電子書籍 UI においてブラウザの位置付けが重要になってくるものと考られているようだ。

さらに、本M&Aではサービスの側面だけでなく、Lunascapeとの技術交流によって、メディアドゥが得意とするサーバーやネットワークといったバックエンドテクノロジーに加え、エンドユーザーに最も近いフロントエンド領域のテクノロジーを強化することも大きな目的の一つと発表している。

M&Aサマリー

買い手企業 売り手企業
社名 株式会社メディアドゥ Lunascape株式会社
属性 東証1部上場企業 未上場企業
業種事業内容 IT/電子書籍取次・運営 IT/webブラウザの開発
設立年 1999年 2004年
本社所在地 東京都 東京都
社員数 119名 不明
資本金 9億1,200万円 3000万円
直近の売上高 155億円 3800万円
直近の営業利益 3億円 100万円
財務状態 資産超過 資産超過
ディールデータ
売却額 3.75億円
譲渡スキーム 全株取得
M&A理由 事業シナジー、開発力の強化 プロダクトのシナジー


Lunascapeの特徴

会社名:Lunascape株式会社

本社所在地:東京都港区

代表:代表取締役社長 近藤秀和

事業内容:ウェブブラウザ製作、ウェブブラウザ関連事業へのライセンス、ウェブサービスの開発運営。

備考:Lunascape は、同社近藤秀和社長が 2004 年の経済産業省のイノベーション創出と IT 人材発掘・育成事業である『未踏事業』 のスーパークリエータに認定されるとともに、2005 年「ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、国産ブラウザーの技術を牽引してきた会社である。

今月には、世界最先端のブラウザ技術にウェブの最新技術を融合し、よりウェブとの親和性が高いブラウザとして、Windows,macOS 向け新型ブラウザー「Lunascape Phoebe」のリリースを予定している。さらに電子書籍配信機能なども搭載するとのことだ。

しかし、直近の業績としては、平成27年3月の当期純利益は0円、平成28年3月の当期純利益は-400万円の赤字だった。今回の売却額は、同社の高い技術力にプレミアムが乗ったことが大きいと考えられる。