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消波ブロック製造等の日建工学、同業の三省水工を純資産の半分以下で買収


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2017年5月22日、景観・環境事業、消波ブロック、土木シートを主力事業とする日建工学は、消波根固ブロック開発を進める三省水工の発行済株式190,900株(総議決権の95.45%)を取得し、子会社化すると発表した。取得価格は、約6億6900万円である。取得費用は600万円。

三省水工は、全国の漁港、河川などで消波根固ブロックの開発を海洋開発資材メーカーとして取り組んできている。

買収理由

日建工学は消波ブロック関連事業で多くの特許を有している。例えば、味の素と共同開発している環境活性コンクリートは、海や川に沈めると、コンクリートの中からアルギニンが溶け出し、藻の成長を早め、魚や貝の餌となるといった製品を有している。

しかし、日本では、消波根固ブロック型枠賃貸事業は過去30年間と比べると約3分の1に減少している。海外でも東南アジア・インドをはじめアジアの港湾整備需要は拡大するが、国際競争は一層激しさを増すことが予想されており、業界再編に迫られている。抜本的な合理化・効率化を進めていく考えだ。

考察

今回は取得費用を含めると、6.75億円となる。しかし、三省水工株式会社は簿価純資産ベース13.95億円あり、割安に感じる。純資産を時価評価した場合に、マイナス要因が多かったのではないかと考えられる。2016年3月期は4500万円の当期純損失を計上していた。

M&Aサマリー

2017.5.22 買い手企業 売り手企業
社名 日建工学株式会社 三省水工株式会社
属性 東証2部上場 非上場
業種事業内容 サービス業/景観・環境事業、消波ブロック、土木シート サービス業/消波根固ブロック開発
設立年 1964年3月 1980年10月
本社所在地 東京都 東京都
社員数 114名 不明
資本金 10億442万円 1億
直近の売上高 94.9億円 18.53億円
直近の営業利益 1.28億円 10,618,234円
純資産 23.69億円 13.95億円
負債 46.48億円 8.87億円
代表的な免許・知財 技術開発型で多数の特許 不明
ディールデータ
売却額 6億6900万円
※1.実質売却額 15.62億円
譲渡スキーム 三省水工株式会社の株式95.45%を取得
※2.想定回収期間 不明
M&A理由 事業拡大  経営基盤の強化

※1.実質売却額=売却額+負債+取得費用 本来は、左記に現預金を引くのが通例だが、現預金データがないため考慮していない。

※2.想定回収期間=(実質売却額-純資産)÷営業利益

三省水工株式会社の概要

会社名:三省水工株式会社

代表取締役社長:重岡 良則

本社所在地:東京都渋谷区神泉町1番2号三省ビル

資本金:1億円

株主構成:富士海事工業㈱ 140,000 株 (70.0%) 重岡 良則 22,800 株 (11.4%) 重岡 良政 22,800 株 (11.4%)